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このページは「屋形舟今昔」のトップページのコーナー『つれづれ』のバックナンバーをまとめています。

2006年6月のつれづれ

ただいま、捜索中!

白梅(実はどこに…?)毎年、このつれづれでもお伝えしている白梅ですが、今まさに若葉の季節。
青々と茂る葉は、冬の厳しい寒さを乗り越えるために、太陽と養分を精一杯取り込むためなのでしょう。

さて、表題ですが、一体何を探しているのかと言いますと…

実は、何時も何時もではないのですが、梅の実がつくのです。

翠色のはちきれそうに真ん丸の実です。

一番採れた時で、3個でしたが、うれしくて帳場の机の上にずっと置いておきました。

小松屋に来られた方で、梅に気づいた人は皆さん驚かれていました。
こんな都会の小さな一本の梅から、実が生ることに。

そこで今年も探しています。ただし、見つけるのは至難の業。

鳥に食べられないようになっているのか、とにかく数が少ないうえに、見つけにくい!
重なりあった葉っぱの奥に、実が生ります。

通りがかりの人々の不思議そうな顔を気にしつつ、虫に刺されながらの捜索は続きます。

2006年6月30日


泊まることのできない宿です

舟宿小松屋と柳「今からでも、いいですか?1泊なんですけど」

毎年、1,2名くらい宿泊場所と勘違いする方がいますが、今年は、すでに何名もの人に聞かれました。

丁寧に宿泊場所ではないと説明し、お引取り願っていますが、中には、「宿と書いてあるではないか」と、納得しない人もいます。

「船の停泊場所、船のお宿と思ってください」
このように話します。

詳しく調べてみると、
1 入港する船の乗組員の宿泊のほか、乗組員の手配や物資の斡旋などにあたる宿。
2 舟を何隻か持ち、釣り船・遊山船などを仕立てる家。
3 近世、荷主や船主と問屋の仲介をして、船荷の世話をし、船乗りの宿泊などをさせた家。

大辞林 参照

となっています。

江戸時代の物資の流通に活躍した菱垣廻船(ひがき-かいせん)を扱う廻船問屋(かいせんどんや)が3にあたります。
時代小説には、料理屋も宿泊場所も兼ね揃えている船宿が、時折出てくるようですが、それも江戸時代後期にはないようです。

現在の船宿は、ほとんど2となります。

もっとも、小松屋のホームページをご覧になられる方で、泊まれると思う方はいないでしょうが…

ところで船宿とは違いますが、NHK放送の「御宿かわせみ」覚えていられるでしょうか?

最近放映された作品ではなく、1980年10月8日より翌年3月末まで真野響子さん、小野寺昭さん主演の初代「御宿かわせみ」です。

そのタイトルバックに小松屋の第二小松丸が登場しています。
船頭さんも丁髷(ちょんまげ)のかつらを着け、衣裳を着せられ着物姿に変身しました。

「御宿かわせみ」は、るいさんの営む小さな宿でした。あくまでも、船宿ではなく、御宿です。どうやらその頃も、混同したのか間違える人が多かったようです。

変身した船頭さんたちは、映っていたのでしょうか?

いいえ、衣裳換えまでしたのに、ほとんど映っていなかったことをご報告しておきます。

2006年6月1日

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